レンタルジムの開業する方法【完全版】開業資金や失敗しない方法を解説

コロナをきっかけに無人レンタルジムの需要が増えました。

副業でレンタルジムの運営や、自身が経営するパーソナルジムの空いてる時間をレンタルジムとして貸し出したいと考えてる方も多いでしょう。

しかし、実際どうやってレンタルジムを始めればいいのか?分からない人も多いでしょう。

検索エンジンやSNSで調べてもレンタルジムの開業情報はあまり出てきません。

筆者は関西エリアでレンタルジムを2店舗経営した経験があります。この記事では、筆者の実体験をもとに、レンタルジムの開業する方法を完全解説しています。

実際に開業するまでの準備、必要な開業資金やレンタルジムで失敗しない経営方法を伝授していきます。

レンタルジムは仕組み化さえ作れば自動で稼働するため、自身がやる事はほとんどなくなります。筆者もジム運営が軌道に乗ったあとは、月の稼働時間は1時間とほぼ完全放置で運営していました。

この記事を読めば誰でも1からレンタルジムを開業することができる!の想いを込めながら書いていますので、ぜひ参考にしてください。

レンタルジムとは?

レンタルジムとは、個人またはパーソナルトレーナーが時間単位で借りることができるプライベートなトレーニングスペースのことを指します。

一般的なフィットネスジムとは異なり、予約した時間帯は自分だけ、または自分とパーソナルトレーナーだけで施設を独占的に利用できます。

レンタルジムのメリット

  • プライバシーの確保
  • 柔軟な利用時間
  • 高品質な設備
  • パーソナルトレーニングの充実
  • 衛生面の安心感

他の利用者の目を気にせず、自分のペースでトレーニング出来るのが最大のメリット。無人ジムが多く、初心者や人目を避けたい方に特に適しています。

また、利用したい時だけ使えるので自分のジムを持っていないパーソナルトレーナーの指導場所として利用されている方がとても多いです。

フィットネスジムやパーソナルジムとの違い

レンタルジムとフィットネスジム、パーソナルジムの違いについて詳しく説明します。

項目レンタルジムフィットネスジムパーソナルジム
利用形態時間貸しのプライベート利用月額会員制、共有スペーストレーナーとのマンツーマンセッション
プライバシー高い(貸切)低い(多数の利用者と共有)高い(個別指導)
設備の種類必要な設備を選択多種多様な設備が揃う個別プログラムに最適化された設備
指導の有無自主トレーニングまたは持ち込みトレーナー一部トレーナー常駐専任のパーソナルトレーナー
費用時間単位の料金設定月額料金(比較的安価)高額(トレーニング費用を含む)
柔軟性高い(予約制で時間を選択可能)中程度(営業時間内で自由に利用)トレーナーとのスケジュール調整が必要

レンタルジムは、プライバシーを重視し、自分だけの空間でトレーニングしたい方に最適です。また、パーソナルトレーナーと一緒に集中してトレーニングを行いたい場合にも適しています。

レンタルジムの開業準備

レンタルジムを開業するにあたって以下の準備が必要です。

  • 物件探し・契約
  • ジムマシン・機材購入
  • 家具・備品購入
  • 内装の整え
  • 公式サイト作成
  • SNSアカウントの作成
  • レンタルスペースサイトに登録
  • 運営開始

レンタルジムを開業するのには、大まかに8つのステップとなります。

まず最初に物件探しから始まります。この物件探しで苦労される方が多いです。

居住マンションの賃貸は家賃も安く物件数も多いのですがレンタルジムの利用として貸してくれる物件はほぼありません。

理由は、マンションに不特定多数の人が出入りするのは住民から嫌がられますし、マシンの機材の音や振動が近隣住民の迷惑になる可能性が大だからです。

基本は、レンタルジムの利用可能となるとビルの事務所物件を紹介されます。

居住マンション物件に申し込みしても確実に上記2点の懸念点について言及されます。

しかし、どうしてもその物件が良い場合、事前に対策

マンションに不特定多数の人が出入りする

→ 利用者はこちらのシステムに個人情報を登録された身元が分かった人のみ利用します。また利用者のほとんどがパーソナルトレーナーと顧客なので、不特定多数の人ではなく決まった人の出入りが多くなります。

マシンの機材の音や振動が近隣住民の迷惑になる可能性がある

→ マシンの人には振動を防ぐマット、さらに大きなプレートを使う場合は下に音と振動の衝撃を抑える吸収マットを引いて利用してもらいます。また、利用者のほとんどがパーソナルトレーナーと顧客になるので、騒音になるようなマシンの使い方はしないと考えています。

マンション物件で契約したいなら上記の回答を使ってみてください。実際に私は1ジムは住居マンションでレンタルジムの運営をさせて頂いていました。

レンタルジムで必要な物

  • トレーニングマシン(スミスマシン)
  • ダンベル等のトレーニング備品
  • 監視カメラ
  • Wi-Fi
  • 掃除機
  • 扇風機
  • 空気清浄機
  • トラベル三脚
  • リングライト
  • 延長コード・充電コード
  • 消毒アイテム
  • スピーカー
  • その他備品

レンタルジムなのでトレーニングジム機材が必須なのは当たり前ですが、無人ジムとなっており利用者様にセルフ清掃をお願いしているので掃除機や雑巾など掃除グッズは必須。

費用ですがジム内の物を全て揃える場合は約100万円〜120万円ほど掛かると考えてましょう。

もちろん安いジム機材を買ったり、備品は自身の家にある物を持っていけばトータル費用は抑えれるので自分の予算に合わせて必要な物を揃えましょう。

レンタルジムに必要な開業資金

ここからはレンタルジムの開業資金について解説していきます。レンタルジムを始める上で、一番気になるのが開業資金でしょう。

大きく分けて三つのカテゴリで考えましょう。

  • 物件関連
  • トレーニングマシン関連
  • 家具・備品関連

出店する地域やトレーニングマシンのグレードによって金額は変動しますが、都市部にレンタルジムを開く場合の開業資金は100万円〜150万円は必要となります。

筆者は2店舗とも約150万円前後の初期費用が掛かっています。

物件関連

項目金額
敷金o円〜100,000円
(最近は0円が多い)
礼金o円〜100,000円
初月家賃・光熱費70,000円
火災保険20,000円
保証委託料50,000円
仲介手数料50,000円
(家賃1ヶ月分ほどが相場)
鍵交換代・除菌消毒30,000円
(交渉次第で免除可能)
合計300,000円〜400,000円
※ 大阪市内20㎡の部屋条件の場合。金額はあくまで概算値。

おおよそ物件関連では初期費用30万円〜40万円ほど掛かります。

金額はあくまで概算なので、参考程度にしてください。

スミスマシン1台が置ける20㎡ワンフロアの部屋を想定しています。さらに大きな部屋だと家賃含めて初期費用はさらに上がります。

また、一般の居住用賃貸では貸してくれる所が少ないので、マンションではなく事務所が入っているビルで物件を探しましょう。

トレーニングマシン関連

項目金額
スミスマシン300,000円〜
マシン搬入・設置費用100,000円〜
80,000円〜
ラバープレート50,000円〜
ラバーマット10,000円〜
アジャスタブルベンチ100,000円〜
ケトルベル3,000円〜
アブローラー1,000円〜
パワーグリップ3,000円〜
ヨガマット1,000円〜
バランスボール1,000円〜
ダンベル50,000円〜

トレーニングマシン関連の費用は100万円を目安にしてください。

ご自身が使う場合やジムのコンセプトに合わせて導入するマシンや機材は変わってきますが、スタンダードなレンタルジムを運営するに上で、最低限購入すべき関連アイテムのリストです。

スミスマシンもメーカーに拘りが無ければ20万円〜30万円台で購入可能ですが、予算があるなら品質重視で日本製メーカーのマシン購入を検討しましょう。

ジムにとって必要不可欠なのが鏡。大きい鏡を置くだけだと危ないですし、利用者のモチベーションも高まらないので可能であれば壁付けの鏡を導入するべきます。

業者に頼べば施工代も含めて10万円以内には収まります。

家具・備品関連

項目金額
扇風機5,000円〜
掃除機5,000円〜
空気清浄機10,000円〜
パイプ椅子1,000円〜
ロッカー10,000円〜
スピーカー5,000円〜
体重計1,000円〜
監視カメラ5,000円〜
スマホ三脚3,000円〜
リングライト3,000円〜

他にも室内を装飾したいのであれば、ウォールステッカーや照明LEDを購入することでジムの雰囲気を出すことが可能です。

任意

損害保険5,000円(年間)
Wi-Fi20,000円〜30,000円(年間)
ドメイン・サーバー代10,000円(年間)
予約管理システム10,000円〜100,000円(年間)

マシン費用はもう少し安い金額に抑えることはできますが、本格的なジムのしたいか、女性やダイエット中心のジムであればマシンの費用はそこまでかけなくてもいいでしょう。

筆者の場合、事業再構築補助金を利用したのでジムマシン代は少し余裕を持って見積もりを出しました。

契約関係の初期費用は、家賃の6ヶ月分が相場と言われています。月5万円の家賃であれば、初期費用は30万円ほどかかると考えておきましょう。

レンタルジムの固定費・毎月の出費

  • 家賃
  • 光熱費
  • 水道
  • 通信費
  • 清掃費
  • 予約管理サイト
  • 雑費

上記項目が毎月の固定費です。

雑費はトイレットペーパーやティッシュなどの消耗品、レンタルスペースとは違い頻繁に無くなる事はありませんが、月500円ほどかかると考えておきましょう。

一番の支出が家賃なのは当然ですが、予約管理サイトの月額費が10,000円〜100,000円とサービスやジムの規模によって大きな差があります。私のジムでは月数万円で利用していました。主に顧客の予約管理、予約後の自動メール送信、売上管理、などになります。

私が使っていたスマート空間予約ではスマートロックと連動、定額プランや回数プランなど、お客様ごとに自由にカスタマイズしてプラン設定できていたので重宝していました。

予約管理サイトでは売上の基盤になりますので、導入は避けれません。それでも固定費を出来るだけ抑えたいのであれば

固定費を出来るだけ抑えたいのであれば、自社予約サイトupnowが月額費用0円で利用できるのでおすすめ。費用は予約が入った売上からサイト手数料2.98%、決済手数料3.5%+99円/予約1件ごと、が発生します。

仮に1時間1,200円で貸し出した場合

1200円- サイト手数料(35.76円)- 決済手数料(177円)=1,023円

実際の売上は1,023円になります。

毎月のコストを抑えるのは非常に優秀ですが、その分、スマートロックとの連動はできない、回数プランや定額プランが設定できないなど、デメリットもあるので覚えておきましょう。

 

レンタルジムでやること

レンタルジムの日々やることは以下の通りです。

  • 定期的にジムの掃除
  • お問い合わせの対応
  • 売上や予約の管理

レンタルジムは無人運営できますので、最初の準備が完了すればほぼ放置で運営可能です。

ジム内は利用者のセルフ清掃をお願いしていますが、週1回は清掃スタッフを雇い1回1,000円〜1,500円の報酬を支払いしています(清掃時間は30分〜1時間)

あとは、顧客の問い合わせ対応と毎月の売上管理ぐらいです。ティッシュなどの消耗品も清掃スタッフに立替で貰うので、ジム内でトラブルが起き現場に向かわないといけない状況以外は特にすることはありません。

毎月の支出を抑えたい、自分でもジムを利用するなら月数千円ですが清掃スタッフの費用を減らすことはできます。

レンタルジムの予約管理について

予約に関しては自社予約サイトを作るのが必須で、レンタルスペース登録サイトのスペースマーケットインスタベースの登録は必須。

主にレンタルジムを探しているユーザーはスペースマーケットとインスタベースを利用して予約することが多く、新規顧客が入ってくる大事なプラットフォームなのでどちらも必ず登録しておきましょう。

予約に関してはどのサービスもGoogleカレンダーと連携することで、一括管理が可能。サービスが異なっても同じGoogleカレンダーで連携しておけば予約のブッキングされる事はありません。

どのサービスも基本はGoogleカレンダー連携機能がありますので、必ずサービスに登録したらカレンダーの連携も忘れないようにして下さい。

自社予約サイトを作るのは難しそうに感じますが、予約管理システム会社を利用すれば予約の管理など業者が対応してくれます。全てを委託する代行業者だと月50,000円〜100,000円かかる所もありますが、予約管理システムだけであれば月数万円で済みます。

色々サービスありますが私はスマート空間予約を利用していました。安いプランであれば月数万円代で利用可能。

固定費を出来るだけ抑えたいのであれば、自社予約サイトupnowが月額費用0円で利用できるのでおすすめ。費用は予約が入った売上からサイト手数料2.98%、決済手数料3.5%+99円/予約1件ごと、が発生します。

レンタルジムの売上の回収目処

従来、投資回収期間の目安は3年〜5年が1つの目安となります。

回収に5年以上もかかる場合は事業計画の見直しが必要。さらに助成金・補助金を併用することで回収期間を短くすることができます。

弊社は2店舗目の補助金も含めて1年4ヶ月で回収完了、その後も黒字運営が続いています。

レンタルジムの売り上げを最大化させる方法

  • 物件引渡し後すぐに開店させる
  • 新規顧客を獲得する
  • リピート率を上げる

まず物件引渡し後すぐにオープンできるスピード感で準備しましょう。物件引渡し後は家賃が発生するので、開業日が遅れれば遅れるほど赤字が膨らんでいきます。

また、レンタルジムには売上の限界があることを理解しておきましょう。

1店舗あたりの利益は大体20万円〜30万円ほどがアッパーです。

理由は、利用できる時間に限りがあるからです。

もちろん、店舗を増やしていけば事業としての売上を伸ばすことはできますが、1店舗だけで売上を伸ばし続けるのは難しいです。利用料金を上げるか、その他オプションやパーソナルトレーナーと協業するなど別の事をしていかないと売上を伸ばすのは難しいと考えておきましょう。

レンタルジムを始める際の注意点

運営代行会社(委託)には頼まないこと

ジムを運営代行会社にお願いするのはやめておきましょう。

前述した通り、レンタルジム1店舗での売上には限界があります。運営代行会社は初期費用も高く毎月の固定費も高くなりますので、黒字所か赤字になってしまう可能性が高いです。

レンタルジムは無人で手間がかからないのがメリットなので、運営代行会社に頼まなくても1人で運営できます。

筆者は清掃員を雇っていたので、運営が安定した頃の月の稼働時間は経ったの1時間です。やる事といえば、お客様からの問い合わせの返信、清掃員スタッフとのやり取り、毎月の売上計算ぐらいです。

ほぼ放置で運営できるので副業としても取り組めるのがレンタルジムのいい所でしょう。

レンタルジムの集客方法

  • レンタルスペース予約サイトに登録
  • SEO・MEO対策
  • Google広告
  • Instagram

まず、レンタルスペースの予約サイトには必ず予約しましょう。

レンタルジムを利用したい顧客は主にスペースマーケットやインスタベースからやってきます。

集客の戦略としてSEOとMEO対策も重要になってきます。

最初のうちに狙って「地域名+レンタルジム」で検索上位には表示されないので、Google広告で集客をかけることもできます。

無料で集客したいならインスタグラムもおすすめ。レンタルジム関連やSNSで受けやすいジムネタ動画を投稿できれば理想ですが、そこまで時間と工数をかけれない場合、ゴールドジムのインスタグラムアカウントをフォローしているパーソナルトレーナー、トレーニング好きのユーザーをフォローや相手の投稿をいいねしましょう。

一気にフォローしてしまうと、アカウントが凍結リスクがあるので1日10人を目処にフォローしましょう。私のこの手法をコツコツしたことでインスタ経由で常連さんを見つけることが出来たのでSNS集客が難しいと感じている人は実践してみてください。

この記事を書いた人

大阪のWEB制作/動画制作/マーケティング企業の(株)ウェイバックです。WEB広告/サイト制作/動画制作/SEO/コンテンツマーケティングなどWeb集客全般に精通しています。サイト制作/動画制作/SEO/マーケティング/広告運用など弊社にお任せ下さい。