Webデザイナーで残業なしはありえない?Web制作会社はブラックでおかしいのか?

Webデザイナーで残業なしはありえない?Web制作会社はブラックでおかしいのか?

Webデザイナーを目指している人なら「Webデザイナーの残業」は非常に気になる部分ですね。

最初に結論を出すと、Webデザイナーは基本的に残業はあると考えて下さい。

しかし、世の中には残業が少なめや残業なしのWeb企業もあるでしょう。

このページでは未経験からWebデザイナーになった筆者が働いていたWeb制作会社の体験を元にWebデザイナーの労働時間や残業について紹介していきます。

また、残業が辛いという現役Webデザイナーさんは転職という選択肢を持ってみて下さい。(職場変えるだけで、本当に人生が激変します)

目次

Webデザイナーで残業なしはありえない理由

会社によって労働時間や残業の有無は違いますが、基本的に残業はあります。

一般的に労働基準法に基づいて労働時間は8時間とされています。

自分が働いていたWeb制作会社は

  • 業務時間は9時〜18時
  • 平均残業時間は2時間
  • 土日は休みの週休二日制

未経験で就職したWebデザイナーの給料・年収は低いと思いきや想像よりあります。

会社では業務終了時間は18時でしたが、残業がデフォルトになっていてだいたい20時、21時ぐらいまで働いていました。なので一日の平均労働時間は10〜12時間ぐらいです。

会社の方針では、「その日に決めた業務が終わらないなら帰ってはいけない」と強く叩き込まれていました

新人デザイナーは特に帰れない環境

業務時間内(8時間)に作業が終了すれば帰って良いんですがWebデザイナー1年目の筆者が業務時間内に作業を終わらせれる事なんてできるはずも無く、ましてや先輩方がまだ作業しているのに帰れる状況ではありませんでした

新人なので暗黙の了解で朝一番に出社しないといけないので朝8時前に家を出て、仕事が終わり家に帰ってきた頃には夜10時過ぎ、最悪泊りなど、ドラマや漫画で見たWebデザイナーの世界が本当にありました。

くたくたで疲れて家に帰ってきますが、そこからデザイン力を上げるために毎日デザインの勉強をしていました。

やる気だけはその時もモチベーションだったかもしれません。

結果的に、そこの会社は1年で辞めました(残業が理由ではないが)

Webデザイナーの残業代は出る?

残念ながら、筆者が働いていた会社では残業代は出ませんでした。

理由としては、自分が働いていたWeb制作会社は時間工賃で仕事の見積もりをしています。

なので見積もり時間内に作業が終わらない場合は当然、会社の赤字になるのでそれ以降は作業が完了するまでサービス残業になってました。

なぜWebデザイナーは残業が多い仕事なのか?

残業=仕事が遅い人

朝礼でその日の仕事内容などを明確にし、その日に終わらせると決めたタスクが終わらなければ帰れません。

その日に終わらせれると自分の中で見積もりをしたのだから責任を持って終わらせないといけないし、クライアントにその日に終わらせると言っておきながら終わらせれなかったでは言い訳になりません。

仕事ができない人はいつまで立っても業務時間内に仕事が終わらず毎日残業の日々になります。

仕事が終わらず徹夜が日付が変わる残業は少なくはありませんでした。

仕事ができる人は業務時間内に終わられる様に時間を見積もる事ができるし作業を効率よく行う工夫や知識をたくさんもっているので無駄な時間を使う事なく残業が少なくなります。

Webデザイナーの平均残業時間は平均2時間/日ほどです。

残業や休みがどのくらいあるかは面接で聞いておく

残業が当たり前の業界ですが自分の会社は土日祝が完全休みでした。

代わりに有給が無く、有給の代わりが祝日にあてられていました。

Webデザイナーの平均休暇日数は平均10回なので土日祝が休みの企業もそこそこ多いと思いますが納期に間に合わない場合が仕事が大幅に遅れている場合に土日出勤は普通にあります。

残業や休日出勤が全くない会社もあるみたいですが、基本的に残業や休日出勤は当たり前の業界なのでWebデザイナーになりたい方は理解しておいて下さい。

長時間労働は厳しいなと思う方はよほどのスキルが無い場合、残業が無い会社に就職するのは難しいかもしれません。

面接の時に労働時間に関して質問しないと答えてくれない企業もあるので気になる人はしっかりとその辺りの質問もしましょう。

ただし、労働時間や休みの事ばかり聞くと「この人はあまり働きたくないのか」と思われるので質問する場合は最後の方にさらっと聞くのがオススメです。直接聞くのがどうしても無理な人は転職エージェントや求人サイトに間接的に聞くのが良いでしょう。

筆者の場合、土日祝はしっかりと休みの会社だったので長時間労働でも平日はガッツリ仕事をして土日は思いっきり休む感じで上手くやっていってました。

残業少なめの会社で働けるWebデザイナーになるには?

中盤で残業=仕事が遅いと書きましたが、Webデザイナーなら残業や休日出勤は誰もが通る道だと筆者は思います。

日頃からWebの情報収集、時間が空いた時に勉強など日々スキルを上げる努力をすれば3年後には一人前のWebデザイナーになっている事間違いありません。

一人前になればその頃には残業も少なくなっていき、余裕ができ自分の時間がたくさんできるはずです。

転職エージェントはメリットでしかない

もし、現状に満足がいかないのであれば転職エージェントを利用してみるのがおすすめです。

あなたにあった企業を転職のプロがピックアップ。

今は売り手市場なので残業がなく休みも多いのに給料が今の会社より高い求人が見つかる可能性は非常に高いです。

また、残業が辛いという現役Webデザイナーさんは転職という選択肢を持ってみて下さい。(職場変えるだけで、マジで人生変わります)

Webデザイナーが朝7時まで会社で徹夜残業したお話

働いていたWeb製作会社は土日休みの週休二日制。

朝9時から業務開始し、1時間休みありで夜18時までの8時間勤務でした。

会社の表記上は業務は18時までと記載されてましたが、実際働いてみると毎日みんな2時間程度の残業はしていました。

Web制作会社は日常的に残業があります

この会社の方針としては

その日に決めた業務を終えてから終業する事

朝は必ず朝礼があり、1人1人前日の業務内容と当日の業務内容を会社全員に報告。一つの作業に対して作業時間なども細かく報告し、その日やる事を明確に伝える。

かなり意識の高い朝礼だったので、毎朝引き締まり思いで朝礼してました。

自分は仕事ができなかったのでほとんどの業務が予定時間内に終わらず遅延報告ばかり。

●●サイト様のカンプ作成
1時間で完成予定でしたが、1時間遅れてしまい2時間でした

たまにそんなに時間かかるの?ってぐらい簡単な作業に何時間も遅延したりして、それもみんなの前で発表しないといけなかったのでほんと涙目状態でいつも朝礼してました。

自分には原因解明など小難しい言葉などはなくシンプルに作業が遅いから予定時間内に作業が完了できていなかったのです。

だからこの時は常に「仕事を速くするにはどうするか」「前準備はしっかりしておく」など仕事の速さに対する意識改革が持たされていました。

その日の業務は終わらせてから帰る

この日はお客様の既存サイトをスマホ対応(レスポンシブ)する作業をしていました。基本のHTMLはいじらず、できるだけCSSと画像を駆使してスマホ対応していこうと言う作業。

1つのサイトに2時間かけてスマホ対応。1日で3つのサイトをスマホ対応できる計算です。頭では分かっているが、実際にやると躓いてしまうポイントがたくさんあり1サイト3時間〜4時間かかる事がほとんどでした。

その日、社長は18時に退社。

筆者はこの日に3つのサイトをスマホ対応しないといけなかったのですが、18時の時点で2つ目の途中でした。

社長は帰る時に「切りが良い所で上がって良いからね」と言ってくれました。

その言葉の意味を深く読み取らなかった筆者は21時になった所で3サイト目の途中でしたが業務を終えて帰りました。

業務が終わって帰る前にメールで社長に今日の業務内容や進捗などを書いてから帰らないといけません。

この日の業務内容を書き終えて筆者は帰宅。

業務を終わらせず帰ってしまった結果

次の日もいつも通り出勤して朝の朝礼がはじまりました

朝の朝礼で業務連絡をした時に社長からダメだしがきました

社長「昨日、作業を終わらせずに帰ったの?」

筆者「はい」

社長「その日のうちに終わらせると決めたタスクを終わらせずに帰るのはダメだよ」

筆者「…はい」

社長「仕事がその内に終わらない事はある、でもそれを報告せず勝手に途中で終わらせて帰るのは良くない」

つまり、業務はその日の内に終わらせる事が当たり前だが、業務が終わりそうにないなら報告してから業務を終わらせるべきだと。

筆者の場合は、作業は終わらない事を社長に報告せず勝手に終わりを決めてしまい日報を書いて帰ってしまった事に対して怒られていたのです。

筆者はそれを「その日に決めた業務はその日に終わらせなくてはいけない」そう強く決めつけてしまいます。

なのでその日は「今日決めた事は最後までやる」と決めたので仕事を終わるまで帰らないようにしました。

Webデザイナーとして初の徹夜残業をする

Webデザイナーとして、というか人生として初だったわ。

業務を進めていっていましたが、やはり途中でわからない部分が多く出てきてスピーディーに作業をこなす事ができませんでした。

20時になり、他の人は業務が終わり退社していきます(何度も言うがみんな残業がデフォルト)

筆者はというと、JS部分で詰まっており悪戦苦闘。

HTMLとCSSは多少いじれるようになってましたが、JSはからっきしダメでちんぷんかんぷん状態でした。

流石に前に進めず時間だけが過ぎていたのでプログラマーさんにアドバイスを貰い、問題は解決。

が、その後またJSで問題点が発生し作業が止まってしまいます。

この時すでに時間は21時を超えていて会社にいるのは筆者だけでした。

筆者「今日決めた事は最後までやってから帰る」

そう言い聞かせ、ネットで情報を調べて解決策を探しました。

しかし、探せど探せど問題解決になる情報は出てこず、時間だけが過ぎていきます。

このJSの部分だけ解決すれば全て丸く収まって解決できるのに…。

悪戦苦闘のまま、時間は0時に日付が変わってしまいました。

筆者「終電無くなったな…(自転車通勤だけど)」

もう普通の人ならここで諦めて帰ってると思うんですが

昨日こっ酷く怒られてしまった筆者は作業を完了しないまま帰る事ができず、作業が終わるまで今日は帰らないと決意してました。

スキルはないが、変にやる気だけはあったんですよねこの時。

しかし、どれだけやってもJSの部分で上手くいかない…もはや集中力もなくなり良く分からない状態でコードをずっといじっていました。

時間は気づけば夜中3時…眠気もあるが、どうにか明日(すでに今日だけど)までに完了させないと…。

気がつけば時間は朝7時になってました。

結局、何十時間も同じ部分に手詰まりする効率の悪さ。

全く分からないJSを何とか自力で解決しようとやってみましたが、結果はダメでした。

作業としては完了できず、別の方法で埋めるという形にして業務を終了。

流石に一睡もしていなかったので、机の上で仮眠。

気がつくとあっという間に9時前になり朝礼開始。

つまりほぼ一睡もせず、次の日の仕事を迎えてしまったわけです

朝9時から働いて次の日の朝7時まで働く21時間ワークですよ。

次の日の朝礼が始まりました。

筆者は特に会社に泊まって朝まで作業していた頃は言わずに朝礼に参加

自分が完了できず会社に残ってやった事なので特に言うつもりはありませんでしたが社長が日報の終了時間を見て(朝7時に送信)

社長「もしかして昨日、会社に泊まって朝までやってたの」

筆者「はい」

社長も流石にそこまで残業するとは思ってなかったみたいで「今日はもう定時過ぎたらすぐに帰りなさい」と言われました。

徹夜で残業するのは会社の責任ではなく自分の責任?

徹夜した事に関しては自分が「その日の作業を業務時間内に終わらせれなかったから悪い」と思っていたから残業が当たり前の感覚になっていました。

この事を友達に話すと

友達「やばくね?ブラックじゃね?会社に洗脳されてんじゃね?」

周りに言われるまで気づきませんでしたが、冷静に考えるとかなりのブラック企業ですよね。

当時は仕事ができない、業務時間内に終わらせれない自分が悪いと思ってましたが、今考えると結構ありえない事ですね。

これ以降は会社に泊まって仕事をする事もありませんでしたし、社長もできるだけ早く帰るようにと筆者だけでなく社員のみんなにも言っていました。

Web業界だけじゃないと思いますが、納期に間に合わなくなると徹夜する会社も少なくないと思います。

洗脳されると残業が当たり前に感じる

仕事が遅い、業務時間に終わらせれないから残業になるのはある程度仕方ないかもしれませんが、今のご時世ブラック企業の代名詞が当たり前に出てくる世の中でどのくらいの会社が残業0のところがあるのでしょうか。

実際、一流企業以外はほとんど残業は付き物です。

それが当たり前と思っている社員もいます。それは流石に洗脳レベルにまで達した社畜になってますが、自分の場合そんな徹夜業務が続くようなら体が壊れる前に会社を辞めますね。

仕事が辛い・しんどい・残業が嫌なら仕事を辞めれば良い

結局、筆者は憧れだったWebデザイナーになってから、1年で辞めました。

あの時、辞めて後悔した事はありませんし、今は業務や納期に追われる事は無くなったのでストレスはないので、むしろあの時、やめて正解だったんだなと思います。

個人ではなんともできず、会社にも期待できないような状態だとすると何ができるのでしょうか。

結局は以下の二択になります

  1. 我慢する
  2. 残業が少ない会社に転職する

同じ職種で同じような仕事をする場合でも、残業が少ない会社というのはたくさんありますから、転職というのは悪い選択ではありません。とくに今は売り手市場ですし、Web業界は人手不足です。

また今の転職市場の状態を見ると残業が減っても年収アップできる場合も決して少なくはありません。

ですから残業が多くてしんどいと感じる人はぜひ転職も検討してみてください。

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